本棚の限界と「裁断」という心理的ハードル
本が好きで毎月数冊ペースで買っていると必ず直面する「もう置く場所がない」という物理的な限界。
床に積み上げられた未読本のタワーを横目に「なんとかデータ化(自炊)してスッキリさせたい」と考えるのは自然な流れです。
でも調べてみると一般的な自炊は「本を専用の巨大なカッターでバラバラに裁断する」という工程が必須になります。
装丁も含めて愛着がある本に刃を入れるなんて無理。
そもそも裁断機なんてバカでかいし重いしどこに置くんだという話で完全に計画が頓挫していました。
そんな時に見つけたのが「CZUR Shine」です。
本を開いて上からカメラで撮影するタイプのスキャナー。
「切らなくていい」という一点だけで試しに買ってみたのですが使った初日に「もっと早く買えばよかった」と天井を見上げました。

ペダルを踏んでめくるだけ。補正機能の恐ろしさ
届いた本体はデスクライトのようなスリムな形状。
付属の黒いマットを敷いて分厚い専門書を置き付属のフットペダルを足元にセットします。
両手で本を開きながら足でペダルをカチッと踏む。
たったこれだけで見開き2ページ分のスキャンが完了します。
そのままペラッとページをめくってまたペダルを踏む。
リズムに乗ると1冊300ページが10分もかからずに終わります。
ただ本当に驚いたのはスキャン後のパソコン画面を見た時でした。
分厚い本を開いた時の「中央の湾曲」がソフトウェアの力で真っ直ぐ平らに補正されていたんです。
さらに本を押さえていた私の指先も見事に消去されています。
「えっソフトの補正エグいな…」とPCモニターの前で思わず変な声が出ました。
ただの写真を撮るのとは訳が違う専用機ならではの圧倒的なパワープレイです。
裁断機もフラットベッドも不要という身軽さ
なぜこのスキャナーがそこまで評価されているのか。
それは「本を壊さない」ことのメリットがあまりにも大きすぎるからです。
従来のフラットベッドスキャナー(コピー機のようなタイプ)で本をスキャンしようとすると、1ページごとに重いフタを開け閉めして本を押し付ける地獄の作業が待っています。
裁断してスキャンすれば早いですが本はゴミになります。
CZUR Shineなら本は無傷のまま残ります。
データ化して持ち歩ける上に現物の本はメルカリで売ることもできるし、綺麗なまま本棚に戻すこともできる。
この選択肢が残されている安心感がとにかくデカいです。
使って分かった生々しい「指の痛み」と「反射」
ただ実際に何十冊もスキャンして気づいた泥臭い弱点もあります。
まず「光沢紙」との相性の悪さ。
本体の上部からLEDライトで照らす構造上、雑誌や写真集のようなツルツルした紙だと光がモロに反射して一部が白飛びします。
部屋の照明を工夫したり角度を微調整したりとコツを掴むまで少しイライラしました。
もうひとつは「指の疲労」です。
分厚くて硬い本の場合、ページが戻らないように付属の黄色い指サックをつけてグッと強く押さえつける必要があります。
これを100ページ、200ページと続けていると親指の付け根が尋常じゃなく疲れます。
最後の方は腕がプルプルしてきてちょっとした筋トレ状態になりました。
あと黒い専用マットを広げるため、スキャン前にはデスクの上をある程度片付けないといけないのも地味に面倒です。
こんな活字中毒者は迷わず導入すべき
- 専門書や図録など「絶対に裁断したくない」分厚い本をたくさん持っている人
- 引っ越しや部屋の模様替えで本棚のスペースを半分に減らしたい人
- タブレットの中に自分専用の巨大な電子図書館を持ち歩きたい人
- 自炊用の裁断機を買うことや捨てることに抵抗がある人
床のスペースが空くことの価値
数万円という価格は決して安くはありません。
でもCZUR Shineを使って床に積み上がっていた本が全てデータに変換され、部屋に何もない「広い床」が戻ってきた時の開放感は凄まじいです。
読みたい本がいつでもiPadですぐに開ける環境。
本に押しつぶされそうな生活から抜け出し、部屋の余白を取り戻したいならこれ以上の相棒はいません。
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